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たった4人の登場人物から生み出される、夏のガソリンスタンドでの出来事。
人間の弱さと向き合いながら、おかしくて噛み合わないまま進んでいく…。
坂元裕二氏による、本質をつきながら、言ってはいけないことを言ってしまっている。
そんな日常の世界の裏の本当は見たくない日常の話。
響いた文章
出て行け。
またここか 81ページ
レゴ踏め。
え?
レゴ踏んで、後ろ下がってもう一個踏め。
……タクシーのメーター、毎回着いた瞬間あがれ。
コンビニのおにぎり、開ける時毎回海苔破れろ。
海とか富士山見える時、毎回通路挟んだ反対っかわの席に座ってろ。
2人がちょっと嫌な言葉を掛け合う場面。
別にそこまで嫌なことではないけれど、ちょっと嫌だなあと思う「日常」がこの数行に凝縮されています。
まるでラップのような掛け合いで、テンポ良く進みながらも、実はドロドロしていて、でも、笑いを堪えられない。
私は、坂元裕二氏の本を読んだのは初めてでしたが、この掛け合いで一気に惹き込まれました。
触発されたこと
日常にありふれている、なんかちょっと失敗して嫌な気分になったこと。
言っちゃいけないけど、誰か1人、もしくは目の前には見えない誰か関係のない人に話してみたい。
元気な時には忘れてしまう、ふわふわしてドロドロした人間の心理を、書き留めておきたいなと思いました。
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